2008年07月12日

■ハッピーバースデー

主人公のあすかちゃんは、お母さんから、なぜか愛されず、常日頃、言葉や態度で、のけものにされています。
この作品では、そのお母さん(静代さん)が、娘を愛せない理由にも触れながら、さまざまな登場人物を丁寧に描写しています。
だから、お母さんや、その親御さん、一人ひとりの弱いところが積み重なって、あすかちゃんにしわ寄せがいってしまったけれど、それぞれがどんな風に修復を試みたかまで書かれています。
いじめを描く作品はたくさんあるけれど、理不尽な出来事に対する怒りだけでなく、そこに至った葛藤や、そこから立ち直る術まで、多くのものが詰め込んであります。
 
主人公の少女に力を与えた、重度の障害をもつ少女との友情のエピソードもすてきでした。
「希望をもって生きる」ことの大切さを教わりました。
  
さっちまの授業参観に行った時、廊下に、「私がすすめる一冊」として一人ひとりの推薦文が貼ってありました。
ある女の子が挙げていたこの本。
彼女は、長いこと、いじめに遭っていて、私は劇的に彼女を取り巻く世界を変えることができない切ない思いを抱えながら、彼女に接しつづけています。
そんな彼女が「ほっとした」という本を、私も手にとった次第。
  
昔、三浦綾子の「氷点」を読んだとき、虐待を反省できない自分本位のお母さんに幻滅したことがあります。
それは最後まで解決しなかったので、そのもやもやを抱えている人には、ラストに救いのあるこの作品はおすすめです。




posted by ひなっぺた at 23:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 絵本・児童文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです♪
私も娘が中学の時にこの本を読みました。
転校してきた地区での進学で、
疎外感を感じてた中で、
この本を読んだ娘にすすめられた本でした。
私は主人公と兄との関係が印象深かったです。
最後まで読んで登場人物全員に対して、
よかったと思える本ですよね。
Posted by jpin at 2008年08月17日 19:57
■Jさん!コメントうれしいよ〜ぅ♪
私はまだ、長男に本をすすめられたことがないのですが(次男坊には「スラムダンク」をすすめられています)、この本をJさんに薦めたお嬢さんの心情とかをいろいろ思ってしまいます。
支えてくれる本に出会えて、よかったですね! 
出会えて良かった、という本が、一生に何冊かあるってしあわせなことかもしれません。
Posted by ひなっぺた at 2008年09月02日 22:57
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。